「夫の扶養からぬけだしたい」感想

フリーランスとして、音楽家として、自立したい。
そんな気持ちで2年ほどがむしゃらにやって、まだ収入月10万円の壁は崩せていません。
そんな時に、こんなコミックエッセイを読みました。

夫の扶養からぬけだしたい、というストレートなタイトルの本です。
表紙の帯の、僕と同等に稼いでみなよ!という言葉は独身の私にもきつい言葉でした。

読んでみると、夫から投げかけられる言葉は稼げないフリーランスにとっては言われたくない言葉ばかりでした。
私は独身で子供もいませんが、このまま結婚とかしたらこんなことになるのだろうか、と不安になります。

この本の中に独身の友人が登場するのですが、独身の私はまさにこの友人に共感するところが多く、私だったらそんなこと言われるくらいなら離婚したいと思ってしまうところは一緒でした。

でも読み進めていると、夫のほうにもプレッシャーと日々のストレスが重なっているストーリーがあり、ハッとさせられるのでした。

私の父もTHE九州男児という感じで、専業主婦の母との関係を見ながら育ったのですがそんな時代もあったのだろうけど今の時代は夫婦が対等であるために女性も仕事をするべきだなと。
男性の転勤に着いていかなきゃならないとか、子供の保育園事情などで働きにくい女性に、家事育児を今までどおり求めるのはどうなんだろうかと。
深く深く考えさせられる本でした。

フリーランスになってから、自分の力で稼ぐことの難しさを痛感しています。
いつになったらこの状態を抜け出せるのか…と戦っているのは独身の私だけではなく、この本の主人公の方のように家族がいても戦っている方はたくさんいるということを知りました。

結婚する相手と押し付け合い、いがみ合うのではなく、同じ船に乗って一緒の場所を目指していく。孫子の言葉に呉越同舟なんてありましたが…。
結婚するならそんな同志のようなパートナー関係でありたいです。

amazonでは感想が賛否両論のようです。
どの立場になって読むかで意見は変わってきそうです。
私が夫側のストーリーを見て少し考えさせられたように、その逆もあるでしょう。いろんな立場の方が読んで考えてほしい問題です。

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